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家族でも友人でもない“FP”という相談相手がいることが9年間の支えに~新屋真摘FP勤続10年特別企画~
2024年10月にGAIAプライベートFP新屋が勤続10周年を迎えました。
ベテラン女性アドバイザーとして100世帯強のお客様の人生に寄り添う新屋ですが、GAIAでの10年間、お客様とどのように年月を重ねてきたのでしょうか?
今回は新屋が担当させていただき、ご契約9年目を迎えたT様と新屋のインタビューをお届けいたします。
生命保険会社で保険料率の改訂業務に携わった後、「お金に振り回されない人生を送ってもらうためのお手伝いがしたい」とFPを目指す。
10年間勤務した独立系FP会社では、資産運用、保険の見直し、住宅ローンなどの個人相談業務に注力。お客さまとより近い距離での提案や実行支援ができるGAIAの考え方に共感し、2014年10月に入社。
プライベートでは一人娘が今年結婚し、夫婦二人と愛犬と暮らす。
【お客様プロフィール】
T様(64歳)女性
2016年1月ご契約 担当FP:新屋
フランチャイズ型の学習教室を自宅のそばで開いているT様は、2018年に58歳でご主人を亡くされ、お子様二人は独立。
現在はお孫さん4人の祖母としても学習教室の経営者としても、忙しく充実した毎日を送っている。
朝日新聞をみてGAIAへ連絡、FP新屋が担当に
---本日は忙しい合間にオンラインでのインタビューに応じていただき、ありがとうございます。新屋は勤続10周年ですが、T様もご契約から9年目を迎えました。長年のご愛顧をありがとうございます。
2015年11月に朝日新聞に掲載された「投資相談独立系が人気 IFA証券会社に縛られず」という記事でGAIAを知ってくださり、お電話をいただいたのがスタートでした。T様が55歳の時です。どうしてGAIAに連絡してみようと思われたのでしょうか?
T様:もう30年以上も前のことですが、私は実は元々、証券会社に勤務していたんですよ。結婚して退職した後も、そのまま自分が勤めていた証券会社の支店で相談して投資をしていました。夫の転勤で地方へ出た時は、転居先の近くの支店でも投資を続けていたのですが、上手くいったりいかなかったり困ったものだと悩んでいました。
夫に相談もしていましたが、口数の少ない夫も心配を口にする位でしたので、どうしようもない状態でした。
私は気になる新聞記事はスクラップしていて、後からじっくり読むのですが、その時も朝日新聞に出ていたGAIAの記事の見出しが目に入り、気になったので切り取って置いておいたんです。後でじっくり読んでみると、記事に出ていたFP川越さんの「大手証券で3年営業を担当し、ノルマ達成に向けて自社の投信の買い替えを勧める日々だった」という話をみて、「あ~まさに」と思いました。
私が勤めていた当時も、証券会社の支店には予算があり、上からこの商品を販売するようにというお達しが下りてきます。
お客様ではなく数字だけをみて「いくら売上げました」「よくやったな」という世界。その内情を知っているので、私自身は自分の投資は自己責任、損切りしても自分の責任だと思ってやってきました。当時は投資に関する情報自体が少なく、専業主婦だったのでなおさら世の中のことが分からない。それも自覚しながら自分なりにこうかなと考えて投資をしていて、いっぱい損もしました。
投資をしていなければ、これだけ資産が減ることもなかったのにと思っている時に、新聞記事でGAIAを知ったんです。
新屋:T様がご面談にお越しになったのは、2015年の11月のことです。
私もまだGAIAに入って2年目になったばかりで、その頃は中城(アナリスト兼ポートフォリオマネージャー)も面談に同席していました。
---GAIAは、一体どんな会社だろうと心配になりませんでしたか?
T様:詐欺に遭わないように気をつけようと思っていましたね。「IFA」を耳にするのは全く初めてで、お金のことだから相当警戒心を持っていました。
---面談してみていかがでしたか?
T様:中城さんは高校が近所だと分かって親近感が湧きました。
初めは自分の資産を全部開示するのも怖いと思い、適当なところまでお見せしたのですが、その情報を元に家族のイベントを盛り込んで資産がプラスなのかマイナスなのか、生涯の資産の推移を出してもらいました。娘がいずれ結婚するだろうとか、夫の退職がやってくるとか。
そうやって出てきたキャッシュフロー表は、新たな気づきでしたね。それまでは死ぬまでにお金がどういう風に増えて減っていくか、考えたこともありませんでしたので。
---すぐにご契約の決断をされたのでしょうか?
T様:年間35,000円なら駄目だと思ったらやめればいいし、試してみてもいいなと思ってご契約しました。
---会員制で会費をいただくIFAは少ないのですが、どう思われますか?
T様:会費はあった方がいいと思いますね。逆に何もないと、ちゃんとやってくれるか不安です。これが10万円、20万円となると二の足を踏んでしまいますが。
大事な虎の子ですが35,000円なら片足位は踏み入れてもいいかな、それでその後どうしようか判断すればいいと思いました。やってみなければ、何も分かりませんから。
新屋:T様は保有している商品についてしっかり見せてくださいました。
債券と投信、保険をそれぞれ何本かお持ちでしたので、最初にさせていただいたのは、どういう預け先にどんな商品があるかという整理で、その後は中城も入ってポートフォリオとしてどうなのか、判断していった形です。
T様:そうでしたね。中城さんに「お金が好きなんですね」と言われたことを覚えています(笑)。
そう言えば私の母も82、3歳の頃、もう呆けて来ていたのですがお金の話のときは背筋がぴんと伸びていました。
---私の両親もお金のことは母が把握して、自分なりに運用したり保険に入ったりしていますね。家計を預かるのは妻の方という家庭も意外と多いように思います。
さて、T様のご契約も9年目になりました。長きに渡りありがとうございます。
ご家族にとっても様々なことがあった9年だったと思います。振り返ってみて、いかがでしょうか?
ご契約から9年、ご主人のご逝去を経て
T様:新屋さんとの9年間を一言でいうと「本当に良かった!」です。いい出会いをさせていただいたと心から思っています。
2018年に夫が癌で他界したときは、まだ娘二人も社会人になったばかりでした。私たち家族にとって一番辛くて大変な時期に新屋さんが伴走してくださった。
お金のことは友達ではだめで、新屋さんや、新屋さんを通じて紹介いただいた税理士さんなど、プロの方々がいたから成り立って来たと思います。感謝しかありません。
起こること起こることがシビアな課題でしたが、その一つひとつ、眼の前のことに集中し、困った時には新屋さんがついていてくれた。よく支えてくださったなぁと思います。
新屋:勿体ないお言葉です。長くこの仕事を続けていると「こんなに次々と家族のイベントが重なる時期があるなんて」と思う場面があるのですが、T様の場合も本当に色々なことが起きた9年でした。
お二人のお嬢様も社会人になり結婚され、ご出産もされました。そして気づいたらあっという間にT様には4人のお孫さんが誕生していました。
お嬢様にはじめてお会いしたときに、とても感じが良くしっかりされていて、私も一人娘がいますので、どうやったらこんな風に育つんだろうと思ったことを覚えています。
そんなお嬢様たちですからお母様の相談に乗ってよく支えてくださっていますし、GAIAがいなかったとしても、T様ご自身できちんと決断や選択をしていかれたと思います。ただ、第三者に話すことでご自分の考えが整理されることもあるのかなと思います。
ご資産が絡むお話は、なかなかご友人や兄弟姉妹にも話せないことが多いと思うので、私たちのような相談相手を上手く使っていただければと思います。
T様:そうなんです、友達には言えないですよね。とくにお金のことは難しいです。
うちの場合は、主人が健在だった時は自分が考えたことを夫相手に話をし、「いいんじゃない」とか「仕方ないんじゃない」なんて会話があった訳ですが、そういうものが無くなってしまったのは、しんどいですね。
娘は娘なりにアドバイスしてくれますが、やっぱり世代が違うと駄目な部分もあります。それに子供は子供ですからね。だから新屋さんの存在は大きくて、何かあると「新屋さんは何て言うかな?」と考えます。
新屋さんのお人柄もそうですし、たくさんのお客様の相談に乗られているので、私より上の世代のお客様もいらっしゃるでしょうから、そういった経験値も参考になります。
新屋:お客様と面談を重ねる中で、人生には予想がつかないことが起こるものだと実感しています。その時にそれぞれのお客様がどう感じられたか、どのように考えたかというのをお聞きすることで、アドバイスの幅をお客様に広げていただいている感じです。
T様も、まさかご主人がこれほど早く亡くなられるとは思ってもみなかったことで、癌が見つかる前には退職金のご相談をお受けしていました。
いい話も大変なことも、お客様の経験を通じて受け止めるというか、経験させていただいています。私の物の見方も広がり、それをまたお客様に還元できますので、この仕事は本当に奥が深くずっと成長させていただける仕事だと感じます。
学習教室の経営について
---T様はフランチャイズ型の学習教室を自宅のそばで開いています。経営者としてのご苦労や思いもお聞かせください。
T様:姉の子供が全国展開の学習教室に通っていたので、勧められて私の娘も夫の転勤先の地方で教室に通い始めました。転勤先から関東に戻ってくると、知人が教室をフランチャイズでやっていたので、子供を通わせるだけではなく教室を開いてみたら?と紹介されたのがスタートです。
当時は専業主婦でしたが、仕事はずっとやりたいと思っていました。専業主婦が合うタイプではなかったんですね。
学習教室のほかにも英語教室のフランチャイズにも応募したりと、何かできる仕事がないだろうかと藻掻いていたんです。それで最初は工場の裏の窓がないような小さなスペースで学習教室をスタートしました。生徒さんが30人位からスタートしましたが、今は200人位通ってくださっているので、ありがたいことだと思っています。
ただずっと順風満帆という訳ではなくて、コロナの時期はものすごく生徒さんが減ったんです。主人が亡くなったこともあったりして、仕事はそこそこでもいいかなという気持ちになって、私もやる気が落ちてしまったんですね。
そんな時に新屋さんに相談したら、営業日の変更についてアドバイスをもらいました。それを機に一気に生徒さんが増えて、なんと表彰もされたんですよ。
仕事って、そこそこでいいやと思うと、結果に出てしまいますよね。そういう気持ちは伝わってしまうものだとつくづく思います。精神的にも良くなかったそんな時期に、よしまた頑張ろう!と思えたことで良い結果に繋がりました。
新屋:私も経営のプロではないので、思いついたままにお話しただけなのですが、生徒さんが増えて教室も移転もされたT様のことを経営者としても尊敬しています。教室には先生も十数名いらっしゃる訳ですから、まとめていくご苦労もあると思うんです。
T様はGAIAのお客様ではありますが、働く母親として、仕事の先輩としても私の方が参考にさせていただいたり、教えていただくことが多いです。
T様:いえいえ。GAIAさんはすごいなぁといつも思っていますよ。目のつけどころもいいし、やっていることもいい。やっぱり、世の中のためになって喜んでもらわなくては、仕事じゃないですもんね。
これからのこと
---T様はこれからの5年、10年をどのように考えていますか?
T様:正直、5年先、10年先がどうなっているかは分かりません。5年位だと今と変わらないかも知れませんが、10年経っていれば、仕事は引退しているかな。ただ、きっぱりやめているかは分かりません。
娘が学習教室を継いでくれるという話にもなっているので、娘の補助をしながら少しずつ引退するのかも知れません。
---お嬢様が継いでくれるというのは、とても嬉しいことですね。
T様:継いでくれたら嬉しいという気持ちが半分、後の半分は「甘い蜜だけ吸うのはなしだよ」という気持ちですね(笑)。私が苦労してきた土台ですから。
何でも経験して自分なりにやってもらって、それで規模が小さくなるなら、それはそれでいいと思います。本人次第ですね。
ただ何をするにしても、私自身が健康だったらという前提ですし主人のこともありますので、こればかりはどうなるか分かりません。新屋さんには、もう少ししたらどこの老人ホームがいいか相談しているかな。やはり子供に迷惑を掛けないようにしたいと思っています。
新屋:今の時代「女性だから」ということはあまり言えませんが、そうは言っても、女性の人生は忙しいなぁと思います。子供が結婚、出産となれば出番が多くなりますし、親が衰えていく時には頼りにされます。そこを駆け抜けると、自分自身がいい年になっている。
T様にとっても仕事の「仕舞い方」というのは、これからのテーマになるのかなと感じています。
T様:教育関係のボランティアや合唱など、トライしてみたこともありますが、まだ「これ」というものは見つかっていません。これからも模索していくのだろうと思いますが、やはり仕事があって良かったと実感しています。いい仕事に巡り会えたなと。生徒さんが減って、先生にご迷惑をかけたこともある。それでも生徒さんの親御さんのつてで移転先を見つけてもらって、教室も200人規模まで大きくなりました。
主人が亡くなったことは、仕事があったから乗り越えられたと思います。忘れられる時間があることが救いになりました。
私の時代は結婚して家庭に入るのが当たり前でしたが、なんとか仕事をしたいと必死になって掴んだのが今の学習教室でした。今の若い世代は結婚して家庭に入る人の方が少ないですから、共働きで保育園を探しから始まって大変だと思いますが、私にとっては仕事が支えにもなりました。
新屋:お嬢様が関西に転勤されている際に訪問させていただきましたが、その頃は、夫婦それぞれ親が関東にいるから戻りたいとおっしゃっていました。結果として、有言実行で娘婿さんが転職して関東に戻って来ることになり、今はT様のそばで家も購入されました。お嬢様も行動を起こして希望を叶えて今に至ります。
お嬢様が教室を継ぐ日も近いかも知れませんが、親子で互いに思い合えるいい関係ですから、きっと教室もいい形になると思います。
〜編集部〜
T様が歩まれてきた山あり谷ありの道のりには、アドバイザーとしての新屋の存在も支えになっていたことが伝わってきました。T様はもちろんのこと、お嬢様、お孫様という3世代にわたってこれからもGAIAが伴走できれば幸甚です。本日は貴重なお話を聞かせていただき、ありがとうございました。
( 聞き手:クライアントリレーション永井)
人生100年時代、漠然とお金のことで心配・不安と感じている方は、お金のプロフェッショナルに相談してみませんか。GAIAでは、「会社の利益よりお客様の利益を優先します」を信念とし、長期的にお客様と深い関係を築けるフィーベースのビジネスモデルを実現しています。
資産運用の目的やゴールを一緒に整理しながら、お一人おひとりに合ったご提案をさせていただきます。ぜひ無料相談(初回無料・オンライン可)をご活用ください。
FP新屋の一問一答
①GAIAで働き始めたきっかけは何ですか?
前職のFP事務所を手放したときに、以前から知り合いだった中桐社長に声を掛けてもらいました。
②10年間で一番思い出に残っているエピソードは?
担当していたお客様の突然のご逝去はショックでした。何かもっとアドバイスできることがあったんじゃないかという後悔と、今を生きることを大事にしなければいけないと改めて感じました。
③仕事をしていて「やりがい」を感じる瞬間は?
お客様からの「相談してよかった」「頼りにしています」は何よりのお言葉です!
④10年前の自分にアドバイスをするなら、何を伝えますか?
マーケットの動きに一喜一憂しては駄目!(笑)
⑤仕事の後や週末のリフレッシュ方法は?
愛犬のハンナ(トイプードル5歳)の相手と韓ドラ鑑賞
⑥GAIAでの10年間で学んだ一番大切なことは何ですか?
一人ひとりのお客様の人生に真摯に向き合い、ともに時間を積み重ねていけるのは、担当制で長期的なお付き合いが可能なGAIAのプライベートFPサービスだからこそ。長期の視点が大切なのは、アドバイザーの仕事も資産運用も同じです。
⑦勤続10年のリフレッシュ休暇の予定は?
全くなんの計画も立っていないのですが、スペインに旅行に行ってみたいです。
⑧ひとつだけ願いが叶うとしたら何を願いますか?
仕事は大好きなのですが、夕食に王将の冷凍餃子が並ぶ機会が増えると、このままでよいのか悩みます。分身の術でもうひとり私がいてくれたら…。
⑨この先10年の目標や展望は?
この業界はまだまだ女性アドバイザーが少ないので、後身の育成(特に女性)で何か協力できたらと思います。
⑩GAIAの同僚に向けて一言お願いします
FPは自分の経験はもちろん、他のお客様からのご相談や聞かせていただいたお話が次の相談にも活かせ、年齢を重ねるごとに深みが出るよい仕事だと思います。ぜひ、長く続けてお客様に還元してください!