親から不動産を相続した場合、賃貸でなければ当然不動産の相続が発生することになります。実際に相続が発生してから相続の流れを知り、手続きを行っていくケースが多いといえますが、この場合にはどのように行ってよいかわからず慌てることも想定されます。
そのため、事前にどのような行動をとるべきなのか、手続きをどのように行えばよいのか知っておくことで慌てず対応できるようにしておくべきです。そこで、不動産を相続したらまずやるべきこと3つを取り上げ、解説していきたいと思います。
目次
相続税対策として効果的な不動産
不動産を相続する方は多くいますが、これには大きく2つの理由があります。1つは居住のため、もう1つは不動産に相続税対策として効果的であるからという理由です。実は不動産は、現金を相続する場合よりも評価額をおさえることができます。そのため、同じ1億円の財産でも、かたや現金は1億円が相続税の課税対象となるのに対して、不動産の1億円は相続税評価額では圧縮ができる(状況により金額査定は異なる)ため、節税効果を発揮できるのです。圧縮できるというのは、相続時に土地価格を評価するのに使われる路線価(公示価格の80%の価格)、建物は固定資産税評価額(公示価格の70%の価格)で評価されることが理由になります。
また、小規模宅地等の特例により、居住用以外にも事業用や貸付用の不動産にも相続税を減らすことができる措置が設けられています。このため、こうした特例によりさらなる相続税対策を図ることが可能となります。
これらの理由から、居住用の不動産以外にも、貸付用の不動産を所有する人も多く、相続時には様々な不動産を受け継ぐケースが見受けられます。
相続にあたって用意する書類とは
それでは実際に相続にあたって行うべきことは何でしょうか。それは(1)遺産分割協議を行うこと、(2)受け継ぐ不動産の相続登記に必要な書類を集めること、(3)相続登記の申請書をつくり、必要書類とともに法務局へ提出すること、この3点です。
まず、遺産分割協議を行い、誰がどの財産を受け継ぐかを話し合います。話がまとまれば、遺産分割協議書に相続人全員が署名して実印を押します。
次に、相続登記に必要な書類を準備します。必要な書類は下記のとおりです。
・遺産分割協議書
・被相続人(亡くなった人)の戸籍謄本
・被相続人の住民票除票
・相続人全員の印鑑証明書
・相続人全員の住民票
・相続人全員の戸籍謄本
・相続する不動産の固定資産評価証明書
・相続する不動産の登記簿謄本
名義変更の手順
必要書類が整ったら、次は相続登記申請書を作成します。相続登記申請書のひな型は法務局のホームページ(http://houmukyoku.moj.go.jp/homu/minji79.html)に準備されていますので、このひな形に必要事項をすべて記入していきます。
そして必要書類と相続登記申請書を法務局へ提出し、名義変更を行います。なお、申請する法務局は、相続する不動産の所在地に最も近い法務局となります。おおよその目安として、書類提出後1~2週間にて名義変更が完了し、新しい権利証が発行されることになります。
相続登記に期限はあるのか
この相続登記には期限はあるのでしょうか。実は期限はありません。そのため、急ぐ必要はないともいえますが、相続登記を行わなければその不動産の売却はできない他、他の相続人に処分されるおそれもあるため、ある程度期限を決めて登記をされた方がよいといえます。
よくわからない時は専門家に相談を
相続登記の書類の書き方や必要書類をどう集めるのかなど、よくわからない場合は確実に名義変更を行うために専門家に相談するのがよいでしょう。登記の方法についての相談であれば、法務局でも行ってくれます。
なお、遺産分割方法などのアドバイスを含んで登記に関しても相談したい場合には、司法書士に相談するとよいでしょう。
専門家に相談しながら実行を
相続による遺産分割協議、相続登記は一般の方にはややこしい部分もあります。わからない場合には専門家に相談しながら実行していくことが無難でしょう。
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